優しくしないでよ

泣きそうになるから



― らぶじぇねれーしょん 嗚呼、マリア様 ―


見返りなんて求めていない
私は大丈夫

好き

この言葉だけで充分。

どんなに傷ついたって
どんなに哀しくたって
どんなに報われなくたって



あの人が幸せならそれで良いの。

別に優しくしてくれなくて平気。
むしろ冷たくされたほうが安心する。


私なんかを気にかけないで

だって悲しくなる
切なくなる

気を使われると思うと胸が苦しい


だから冷たくしてよ
いつものような態度取ってよ。










この頃の私は腑抜けだ。

だって忍足といちゃいちゃしてても(そう見える。事実は忍足が跡部を追いまわしてるだけだとしても)何も言わないし。
むしろ文句の一つも言わない私を忍足が物足りないと感じるぐらいだ。


私は、迷っているのか。

否、跡部への気持ちに偽りはない。


でも、戸惑っているのは真実。


誕生日の事は忘れようもない。
あの唇の感触も、抱きしめられた強い力も、触れ合った体温も。
全て本物だったから夢に出てくるのだ。

私は彼女だったらどんなに有頂天になっていただろうに。


忍足は、何も触れてこない。

それが逆に苦しい。


なじってくれれば良いのに
責めてくれれば良いのに

その方がよっぽど楽なのに。




この頃の跡部と忍足の距離は近い。
これも忍足の努力の賜物だろう。
それを心のどこか底でほっと安心している自分がいる。












跡部は優しくない。
でも、全然優しくないわけではない。


この頃は本当に丸くなってしまって。
時々微笑んでくれたりする。

気持ち悪いったら。
そんなに幸せなのかよ?

あーあーあー、良かったねぇ(投げやり)





私に勝機はないのか。
だったら引くべきか。
そのほうが跡部の為か。



でもね



私には私の役割があるような気がしてならないのよ。





























頭が痛い。ずきずきする。
思えば最近忙しくて、考えることもたくさんあって。
寝てなかった気がする。
食べてなかった気がする。


くそ、頭が痛い。










。」


低いソプラノテノール。
心地よい響きが私の名前をよんだから現実に戻った。
そうだ、私は部室で部誌を書いているんだった。


名を呼んだのは、跡部。


顔を上げると綺麗な茶色が私を見ていた。
双眸には少し不安げな色が混ざる。



跡部は本当に綺麗。
ちょっと間違えばマリア様。
綺麗、本当に綺麗。

跡部は怒るんだよなぁ、そういう事いうと。
本当のことなのに。

マリア様は女だから嫌なのかな?(微妙にずれている)

「今日はもう良い。帰れ。」

「ぇ、なんで。」

「良いから帰れ。」

「何、邪魔?これから忍足とにゃんにゃんするの?(素)」

「なわけねーだろ!!!この馬鹿!!!!!」

本当に怒ってる。
そうよねぇ、今日は忍足がっくんと帰るって言ってたもん。
なにげ忍足面倒見良いからなぁ。
てゆか跡部はそれで良かったみたいだし。
不満がないっていったら嘘になるけど、別段私にやつあたりっていう雰囲気でもないしなぁ…

と、思いを巡らせていた。

そうしたら怒ったような、苛立ったような表情のまま、跡部はぶっきらぼうに私に尋ねる。



「大丈夫か?」

「は?」

「帰って、寝ろ。」



心配だろ。
































私は大きく大きく目を見開いて。

「(不意打ち…)」








優しくしないでよ。


優しくされると泣きそうになるから。













―――――――――
ぎゃー、げろ甘。砂吐いちゃうよー。
でも、こんなんも有りだと思う。
てゆか私的に有りです。
こういう風な似た体験誰でもあると思うのです。

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