― 安眠 ―







とてもとても深い闇が私を包む。
今日もまた睡魔という大波が私をさらって
飲みこんで、いく。
周りが真っ黒で、何も見えない。
私は、その波に逆らう事が出来ない。








重い瞼をゆっくりと下ろすと夜のように暗く長い通路が広がっていた。





頭上ではまだ波は高く唸りを上げて沢山の声と叫びを飲みこんで行く
その声があまりに耳障りだったから
その声があまりにも私を不快にさせたから

手で耳を覆って音を通す穴をふさいだ





もう、何も聞こえない
ここは真っ暗で、何も見えない。







こうして、人間は











闇に飲まれていくのだろうか。
























次も見る?